Entropy Keycrypt
ドキュメント


 

用語集

Entropy
暗号学と情報理論において、エントロピーとはシステム内に存在する予測不可能なランダム性の度合いを指します。これは当社アプリの製品名でもあります。

秘密
Entropy アプリにおいて秘密とは、家族や信頼する関係者が保管データにアクセスするために使用するパスワード、パスフレーズ、またはその他のキーのことを指します。

機密情報
機密情報とは秘密として守られ、不正アクセスや配布が制限されているデータまたは情報を指します。このような情報には高い価値や保護の必要性があり、漏洩すると金銭面や競合関連、または個人的な損害が発生する可能性があります。例としては、企業秘密や個人識別データ、ビジネス戦略、独自研究などがあります。

保管データ
保管データとは保護対策によって守られた機密情報であり、アクセスは特定の秘密を所有する人物に限定されます。例としては、暗号化されたファイルやデバイス、アカウントなどがあります。

シェア
シェアとは数学的データが含まれる秘密の一部です。全ての秘密はこれらの固有のシェアが特定の数集まり、設定した定足数を満たした場合にのみ再構築できます。

シェアホルダー
秘密共有とデータ セキュリティの文脈でのシェアホルダーとは、秘密の一部分である特定のシェアを保有する個人または団体を指します。このシェアには数学的データが含まれており、あらかじめ設定した数を組み合わせることでのみ、全ての秘密が再構築できます。各シェアホルダーは、全ての秘密を保管し、最終的に再構築する上で重要な役割を果たします。

受取り側
このドキュメントでは、シェアホルダーと同義で使われています。

定足数
秘密を再構築するための固有のシェアの必要最小数です。

封印された秘密
封印された秘密は、共謀を防ぐためにシェアを別々のシェアグループに分割します。1 つのシェアグループは法務チームに、もう 1 つはご家族に渡すなどします。秘密は両グループの定足数が結合された場合にのみ再構築できます。

メタデータ
メタデータとは、「データに関するデータ」と定義されます。メタデータは、他のデータについての背景情報や追加情報など付随するデータのことを指します。たとえば、Entropy のメタデータには秘密の長さや作成されたシェアの数、定足数などといった情報が含まれます。他のメタデータの例ですと、コンテナ内にあるデータの構造やタイプ、制約といった情報であるかもしれません。メタデータは、データの整理、検索、読み出しを容易にする目的で使われますが、データのソースや構造、追加情報を意図せず公開する可能性があるため、プライバシーとセキュリティにも影響を及ぼします。

リカバリ フレーズ
リカバリ フレーズはシード フレーズまたはニーモニック フレーズとも呼ばれ、暗号通貨ウォレットによって生成される通常12~24個の連続する単語からなる文字列です。この機能は、Bitcoin Core、Electrum、Ledger、Trezor、MetaMask などのウォレットに対応しています。リカバリ フレーズは、ウォレットの中身 (秘密鍵や内部に保存されている資金を含む) を復元してアクセスするためのバックアップとして機能します。デバイスの紛失、盗難、ソフトウェアの不具合などの問題に遭遇した場合でも、ユーザーはリカバリ フレーズによって資産を回復できます。このフレーズがあれば、リンクされたウォレットとその資金へのアクセスが全面的に許可されるため、安全・内密に保管することが重要です。Entropy では、秘密を生成するプロセスの中でリカバリ フレーズを設定することができます。

BIP 39
BIP39 は「Bitcoin Improvement Proposal 39」の略です。これは、ニーモニック フレーズ (通常 12 ~ 24 個の英単語の文字列) の生成を説明したプロトコルです。これらのフレーズは、秘密鍵に変換できるバイナリ シードを表すために使用されます。BIP39 ニーモニック フレーズの主な目的は、暗号通貨ウォレットのバックアップと復元のプロセスを簡素化することです。ユーザーは元のウォレットにアクセスできなくなった場合でも、ニーモニックを知っていれば資金を簡単に復元できます。これは暗号通貨の業界では不可欠な標準規格であり、使いやすさとセキュリティを強化します。Entropy は、標準の英語 BIP39 ワードリストの単語に対応しています。当社はチェックサムやその他の検証を行わないため、将来に渡りBIP39 を実装するすべてのウォレットに対応します。

ガロア体
ガロア体とは、加算、減算、乗算、除算などの算術演算が明確で、実行できる数学的構造です。ガロア体は、特に符号理論、暗号化、誤り訂正符号など、応用数学やコンピュータ サイエンスの多くの分野で重要な役割を果たしています。現代技術において、ガロア体は安全なデータ転送と保存のメカニズムを提供し、データの整合性と安全性を保証します。

AEAD 方式
AEAD は「Authenticated Encryption with Associated Data」の略です。これは、機密性とデータの整合性の両方を提供する最新の暗号化アプローチです。AEAD 方式では、メッセージ (またはプレーンテキスト) が暗号化されるだけでなく、データが改ざんされていないかを確認するための認証タグも生成されます。「Associated Data」とは、認証は必要だが暗号化は必要ない、という追加データを指します。これにより、メッセージの機密性を確保しながら、復号化時に整合性を検証するという 二重の保護が実現します。広く使用されている AEAD スキームには TLS など、一般的に使用される安全な通信プロトコルに不可欠な AES-GCM や、ChaCha20-Poly1305 などがあります。

多項式補間
多項式補間は、データ点郡に正確に一致する多項式を求めるための数学的手法です。𝒏+𝟏個の異なるデータ点が与えられたとき、これらのすべての点を通る一意の多項式(次数𝒏)が存在します。 この手法の主な目的は、この多項式を求めることです。 多項式補間の一般的な方法はラグランジュ形式です。ラグランジュ形式では、補間多項式は基底多項式の線形結合として表されます。 多項式補間は数値解析やコンピューター サイエンスにおいて重要な役割を果たし、関数の近似、データ フィッティング、エラー修正などのタスクに役立ちます。