Entropy Keycrypt
ドキュメント


 

オンラインの文書管理システム

すべての希望を満たすような単一ツールなどは存在しません。しかし目的に最も相応しいツールを選択するべきです。重要な秘密を長期間、完全オフラインで、強固、かつユーザーフレンドリーな方法で保管したいならば、総合的に Entropy が最適です。

Apple ファミリー 共有
Apple ファミリー 共有は、macOS Sonoma の Safari に最近追加された機能です。Web サイトのログイン情報を家族と共有できます。家族の各メンバーはパスワードを利用、追加、編集することができます。これは Netflix や Kindle などの重要度が低いデータのアクセス共有には便利なソリューションです。しかし現段階では、亡くなるまでアクセスされたくない重要性の高いオフライン データの共有には適していません。

SLIP-0039
SLIP-0039 は、対応している暗号通貨ウォレットの再構築にのみ適しています。暗号化方式は、4 ラウンドの ファイステル ネットワークに基づいています。Entropy は、標準の BIP ワードリストを使用する暗号通貨ウォレットを含む、あらゆる秘密の再構築に使用できます。 Entropy は、技術的なことに詳しくないユーザーでも簡単に使用できるよう設計されています。ユーザーのご家族やお仲間は、SLIP 導出パス m/44'/501'/0'/0' と m/44'/60'/0'/0/1 の違いを区別できますか? SLIP-0039 がユーザーの用途に適している場合は、ぜひ検討してください。しかし当社の予測では多くのユーザーにとって Entropy の方が強固で使いやすいソリューションです。

オンラインの安全な文書管理システム
オンラインの「安全な文書管理システム」は、ユーザーが亡くなった後も関係者による重要ファイルのアクセスを円滑にすることを目的としていますが、この利便性にはいくつかのセキュリティ上の欠点が伴います。本質的に、これらのサービスは暗号化キーのコピーを保存しているため、潜在的なセキュリティ リスクが生じます。この仕組みではサービス プロバイダーだけでなく、システムに侵入する潜在的なハッカーも保存されたデータにアクセス可能になります。一部のプラットフォームは追加のセキュリティ対策として、キー分割や部分的なキー共有などの機能をすすめていますが、多くの場合議論の余地が残る問題です。なぜならこれらのサービスはある時点において、秘密の再構築に必要なすべてのキーシェアにアクセスできるポイントがあるからです。さらに、一部のサービスでは追加のセキュリティ レイヤーとして JavaScript によるブラウザ側暗号化を提供していますが、このアプローチにはクロスサイト スクリプティング攻撃や、ブラウザ固有のセキュリティ欠陥に感染しやすくなるなど、独自の脆弱性を伴います。まとめると、これらの保管システムは一見便利に見えますが、強固なセキュリティと機密性が損なわれる恐れがあります。

どのオンライン管理システムよりも安全な手段は、既存の Apple ID にレガシー連絡先を設定することです。そして、コンピュータ上でローカルに作動する一つかそれ以上のサードパーティーツールを利用して iCloud にアップロードするデータを安全なパスフレーズで暗号化します。暗号化してアップロードしたのち、Entropy を使用して暗号化パスフレーズのシェアを作成・配布します。このような方法でレガシー アクセスを iCloud に設定することでユーザーのデータや暗号化キー、暗号化プロセスは論理的かつ物理的に分離されます。これで外部の単一点がユーザーの保管する情報にフルでアクセスすることは不可能になります。

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